ムッシュの読書紀行
人生は旅のようだと言いますが、旅が人生かも知れません。 ぼくは活字中毒気味でもあり、旅はまだまだ続くでしょう。
12 | 2009/01 | 02
S M T W T F S
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

離島桟橋の夕暮れ
八重山諸島を旅するときの起点となるのがこの桟橋である。
旅人だけではなく、いろんな島に暮らす人々が行きかう場所でもある。

0394離島ターミナル

三年余り前にこの地に来たときには、この場所ではなかった。
すぐ横にあったのだが、ずいぶんと昔のことに感じる。
ターミナルのビルもこんなに立派なものではなかったなあ。

岸壁のベンチに座って、オリオンビールを飲んでいた。
ゆきかう旅人は手にさんぴん茶のペットボトルをさげていた。
潮のにおいと、魚の生臭さが混じったような空気がただよっていた。
あのごちゃごちゃした夏の喧騒が懐かしい。

4659離島桟橋

ヤマトンチューはかってなことばかり言う、と思われてもしかたがない。
その土地に暮らす者(ウチナー)と、旅で訪れる者とでは感性がちがう。
なにを見るのかは、その人の人生観を映しだす。
食べるもの、飲むもの、買うもので性格がわかるかもしれない。
もちろん、どういうのが高級とか上位というのではない。
ものごとをすぐに金銭に換算したり、勝ち負けをいうのは下品だ。
そのように教えられ、確かにそうだと自分でも判断してきた。

お金がないと困ることはわかっている。
だがお金のためならどんなことでもしよう、とは思わない。
お金がないと大変だが、ありすぎるのも(経験ないが)不安なものらしい。
食うためにそこそこ働いて、あまった時間で旅をしよう。

じつは最近感じるのだが、お金お金という人は不安なのではないかと思う。
まったくのお金至上主義者なら、なにも言わないでお金を稼ぐだろう。
だが、ほんとうはそうではないのでは、と疑念を抱いているのではないか。
だからことさらに人の顔色をうかがいながら、お金万能論をぶつのだ。
こちらもそのへんがわかるから、そうですねえお金が一番ですよと、しれっと言う。
それで安心するようなら、あなたはその程度の人間だ。
などとは思わないのだが、ぼくはほかに考えることがいろいろあって忙しいのだ。
つきあいもこのあたりぐらいで勘弁願いたいのだ。

4655夕景

そんなことよりもこの夕景の美しさはどうだ。
時間だけが万人に平等に与えられているという。
しかしその時間をどうすごすかで価値もちがってくるようだ。
この瞬間を人生の僥倖と感じながら、さて泡盛でも飲むか。

4658夕焼け

スポンサーサイト

テーマ:旅先での風景 - ジャンル:旅行

与那国「どなん」
日本最西端の与那国へ来たからには是非とも訪れたい場所があった。
それは日本で最後に夕陽が見える丘でもなく、最西端の燈台・岬でもなかった。
祖納集落にある「どなん」を作っている酒造所を見学したかったのだ。
集落のなかを車であっちへ行ったりこっちへ行ったりなかなか見つけることができない。
やっとのことで工場の横に車をとめる。

0118国泉泡盛

与那国には三軒の泡盛メーカがある。
「どなん」はそのうちの国泉泡盛(こくせんあわもり)合名会社でつくられている。
いまでは集落内に酒造所があるのはここだけになった。
近い将来にうちも郊外に引っ越すことになっています、と話してくれた。

泡盛は、酒税法上「単式蒸留しょうちゅう」でに分類され、
原料に米を使用しているので、米焼酎ということになる。
しかし、泡盛と他の米焼酎とは製造上の違いがあるということだ。
泡盛が全麹の黒麹菌を使うのに対し、米焼酎は白麹菌をつかうところがちがう。
「どなん」をはじめ泡盛は原料米にタイ米(インディカ種)を使用している。
このあたりにも東南アジアに近い位置関係がわかる気がします。
この名も方言で与那国島を意味する「どなん(渡難)」から来ているとか。

0121酒造所

従業員らしき若い男性に酒造所内を案内してもらった。
そのときこんな話をしたのだ。

「もう三十年以上も前になりますが、友人がこの島に来たことがあるんですよ」
「そうですか、ここはその当時とそんなに変わってないと思いますよ」
「そのときの友人にクバ巻きの『どなん』をお土産でもらったんです」
「ええっ」、と突然彼はおおきな声をだした。
「その『どなん』どうしました?」、息せき切るとはこのことか。
「何年か後に飲んじゃいましたけど、おいしかったですね」(やや不審げにかえす)
「そうなんですか、残念なことしましたね」、と落胆したように言う。
「現在まで残っていたら、大変な値打ちものだったのに…」
「?…」

知らなかったのだが、泡盛はビン詰めされた状態でも発酵がすすむというのである。
うーん、30年以上の古酒(クース)になっていたということか。
その当時も熟成され続けていたんだ、それであんなにうまかったのだ。

ではということで、「どなん」の花酒を買う。
花酒とは、アルコール度数が60度もあるものだ。
日本では、唯一この島の泡盛のみ製造が認められているのだそうだ。

さて、いつ頃が飲み頃ということになるのだろうか。

0119どなん

テーマ:旅先での風景 - ジャンル:旅行

与那国の人
八重山諸島の旅から帰ってきて、もう十日あまりがすぎた。
つい最近のことなのだが、ずっと前のことに感じるのはどうしたことだろう。

脈略もなく、こんなことを思いだした。

「それはもう伝説ですね」
と、口癖のように言う男がいた。
旅先での話などすると、すぐにそう相槌をうつのである。
彼にしてみれば褒め言葉のつもりであろうが、こうも連発されると値がおちる。
かえって、揶揄されているようにも感じてしまうほどであった。

「伝説というのは語り継がれるものではないか」とややきつく問うと、
「きっとこの話は語り継がれますよ」と安請けあいするのである。
こっちもしかたがないとあきらめてまた話しだしたものだった。

0186モビール

旅では、なにかの拍子に話すことがあるものである。

与那国の民宿「もすら」での話もそんな感じであった。
清潔に整頓されたリビングルームで本を読んだりしていた。
外は曇っていて、ときおり小雨が降ったりしていた。
窓辺に立って、外をながめると風の音がきこえた。
そこへ宿の女性がやってきた(三十代後半くらいだろうか)。

0151もすらリビング

「どこへも出かけないんですか」
「この天気だし、のんびりするのもいいかな」
「そうですよね」

そうこうするうちにいつのまにか彼女の家庭の話しになった。
この与那国へは、来てまだ二三年しか経たないのだという。
あるとき突然、旦那さんが与那国へ行く、と言った。
また旅行にでも行くのかと思ったら、移住するという。
それまでにもなんどか彼はこの島に来たことがあったらしい。
大阪での車関係の仕事もきっぱり辞めてしまった。
あれよあれよというまに来てしまったんです、と笑う。

引越が大変でしたね、という。
船便で運んだそうだが、私はさっさと飛行機できましたとにっこり。
仕事はなんとかなるのもですよ、とくに女性はね。
男性のほうがなかなかむずかしいのだそうだ。
でも、なんだか楽しそうでいい感じの夫婦なのだろう。
(ちなみに子供はいないのだそうだ)
(だから身軽にこれたということもあるのだろう)

4595もすら

与那国は移住者の多い島なのだという。
そういわれずとも、与那国はいいなあと思うのである。
どこがと問われると困るのだが、なんとなく時間がねえ…。

4619ゆきちゃん

与那国、石垣、西表とめぐったが、やはり与那国がいっとういい。
なぜかそう思うのは、いろんな過去の記憶のせいであろう。

テーマ:旅先での風景 - ジャンル:旅行

旅と出会い
八重山に来て今日で九日目である。
旅しているといろんな人に出会う。

だけど出会うのは人だけではない。
それは見知らぬ(ただ名を知らないだけか)鳥であり蝶であったりする。

DSC_0472.jpg

0631リュウキュウアサギマダラ

ふだんなら気づきもしないそんなものたちに感動する。
それはなぜなのだろう。

0618海の中の魚たち

旅のなせる技とでも言うべきか。

それは帰ってからあらためて考えてみたい。
今夜は疲れたので、このあたりでおしまい。
たまには、こんな写真もいいではないか。

0546シーサー

テーマ:旅先での風景 - ジャンル:旅行

八重山彷徨
与那国から飛行機で石垣島に渡る。
空港から離島桟橋近くのバスターミナルまでゆく。

三年前とはちがって桟橋の位置が変わっていた。
きれいなターミナルビルができているのである。

旅の形態もいろいろとある。
若いころなら断然ひとり旅だった。
「独り旅」などとかっこうつける者もいた。
そんな奴にかぎって、すぐに話しかけてきたりした。

人はひとりでは生きてゆけない、のはわかっている。
だが、ひとりでいたいときもあるのだ。
それがわからない奴が、そうじてひとり旅云々という。
勝手に云ってろ、という感じだった。

0274小舟

0277川平湾

島にはいつもやってきて浜辺で寝転んでいる人がいた。
静かに微笑んでいるだけで、また街に帰ってゆく。
あの人はどうしたんだろう、といまでもときおり思いだすのである。

こうしているいまも、浪の音が聞こえてくる。
寄せては返す波を見つめながら彼はなにを考えていたのだろうか。
なにかを感じていたのだろうか。

0360底地ビーチ

そんななにかを思わせるのが島旅なのか。
すこし、かっこうつけすぎである、とは承知しているのだが、
なぜか今夜はそんな気分でいる。

0387展望台より

テーマ:旅先での風景 - ジャンル:旅行

与那国に想う
与那国島といえば想いだすことがある。

0029オリオンビール

知り合いのMは若いころに旅して与那国に至った。
どういう経緯かは忘れたけれど漁師の人と知りあう。
そして漁船に乗せてもらって台湾へ。
現在なら考えられないが、当時ならそんなこともあっただろう。

与那国から那覇へ行くよりも台湾のほうが近い。
国境などというものは中央の人間が考えること。
島の人はご近所さんと仲良くするのがふつうだ。

宿の人に話を聞くと、この島には二万人の人口があったときもあるそうだ。
台湾の人も多く住んでいたらしい。
現在は1600人余り。

0188西崎灯台

顔からは台湾、韓国、中国、日本の区別はつきにくい。
そう考えていると、こんな話を思いだした。

なぜかインドへ行く貨物船に空きがあった。
そこで通訳ということにしてMは船に乗り込んだ。
貨物船は香港に一時入港し、彼女が港の近くを歩いていたとき。
向こうから日本人らしき人物がやってきた。
どうしたら日本人とわかるだろうか。
とっさに考えて実行したこと。

すれちがうすこし前から、
「いち、にい、さん、‥‥」と数え始める。
すれちがい様に彼は、
「しい、ごう、ろく」と言った。

おたがいに顔を見合わせて笑ったそうである。

そんなことを脈略もなく想いだす与那国島である。

0187日本最西端の夕日

与那国は今日も雨だった
関空を出発したときの空は晴れ。

4578関空

那覇で乗り継いで与那国へ。
プロペラの二列シート。
久方ぶりである。

4586与那国空港

なんとか曇り空ではあった。
夜半には激しい雨模様。
(やはりこうなるか)

今日も晴れたり曇ったり雨が降ったり。
と、めまぐるしい。
おまけに風が強くて、台風かと思わせる。

だが、やはり島旅は楽しい。

南の島へゆく
明日の朝、与那国島へ飛ぶ。
この島へはKさんが若い頃にきたことがあるといっていた。
なんとなんと、「夜這い」にもあったと笑って話していた。
さあ、どんな島なんだろうか。

天気はかんばしくないようだ。
それも小生のせいにどうもなりそうである。
(まあ、しかたがないところもある)
(いつだって、どこかへ出かけると雨が降るのだから)
(そういう星の下に生まれてしまったのだろうか)

さて現地からの報告ができるか今回テストするようだ。
(他人事か、とも思うのである)

なにか短いコメントでもしたいと思う。



プロフィール

ムッシュ

Author:ムッシュ
島を旅するときが楽しいですね。
遠くに眺めるのも好きです。
楽園なんてないんですけどね。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カレンダー

12 | 2009/01 | 02
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

カテゴリー