ムッシュの読書紀行
人生は旅のようだと言いますが、旅が人生かも知れません。 ぼくは活字中毒気味でもあり、旅はまだまだ続くでしょう。
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美人嫌いⅣ
でもヒトはちがう、と思いたいんだろうな。
そりゃあそうですよ。

人のいう倫理なんて生物学的な根拠はないからね。
そういわれたらそうですけど。

国会なんかで議員倫理なんてことをいうよな。
国会議員でもいろいろ不倫とかありますから。

そもそも論なんだけど、倫理とかって自己の内なる意識ではないの。
そうですよ。

だったら本人が律するしかないわけだ。
そのとおりです。

それを他者が批判するというのがわからない。
どうしてですか。

その人のもつ倫理観なんてものは、いってみれば個人の歴史の蓄積された結果みたいなものだ。
そういわれれば、そうかな。

良い悪いで判断できるものなのかな。
もっといえば、他人がどうこうせよと指図して変更できるものですか。
でも、まちがっているのなら正さなくては。

自分はつねに正しい、それが議員たちの傲慢さだ。
たしかに謙虚な人はすくないですね。

真理がもしひとつならば、誤りを主張する人たちのほうが多くなる、という寸法だな。

N8988コゲラ


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美人嫌いⅢ
しかし所詮この世のなかには、男と女しかいないからなあ。
うまく折り合っていくしかないですよね。

愛とか恋とかっていうけど疑問だな。
どういうところがですか。

なんかヒトだけが他の動物とちがうんだぞの根拠みたいにいうのがさ。
動物も恋するんですかね。

するんじゃないの、犬や猫も。
ちょっとちがうような気がするんですが。

なにがちがうんだよ、逆に純粋じゃないのかな。
ヒトのほうが不純な動機にまみれているとでもいうんですか。

N9253ハートフル・フラワー

ヒト以外はひたすら種の保存のため。
人間には政略結婚などというのもありますね。

ただ種の保存のためには手段を選ばない。
どういうことです。

哺乳類はほとんど一夫多妻か乱婚だからね。
でも鳥はちがうでしょ、おしどり夫婦なんていうし。

たしかに鳥は一夫一妻が多いな。
ですよね。

でも実態はすこしちがうよ。
えっどういうことですか。

相当数が浮気してるってことがわかってるんだぜ。
うそ!

種の保存のためなんだからしかたないじゃん(笑)。


メダカの孵化
今年も生まれました。

ちっちゃいので針子って呼ばれるぐらいだがちゃんと泳ぐし動きは素早い。
生まれた当初は自己内に栄養をもっているからなにも食べなくてもだいじょうぶ。
生後三日目あたりから、粉状のエサをほんのすこしづつ与えます。
加えてグリーンウォーターにしていると、植物プランクトンがエサにもなりますね。

N9299メダカ稚魚

ただこれらのうち何匹がちゃんと成魚になれるのか。
去年生まれはこのとおり、ずいぶんたくさんいます。
去年は全部で百匹ぐらい里子に出しましたが、それでも八十匹ぐらいは残っています。

N9320親メダカ

遠くに行った連中はみんな元気でいるのかなあ、などとときどき考えます。
もうすでに稚魚でも性格のちがいがでてきています。
わたしの影にもまったく動じないもの。
それに比して用心深くすぐに藻などに隠れるもの。
するどく泳ぎ回るのもいれば、のんびりスイスイ泳ぐのもいる。

あたたかいまなざしでお世話させていただきたいと思います。
よろしくお願いします(笑)。



ねむり舟で読書
舟の号は「子守り舟」だったかもしれない。いまはどっちだったかはっきりとは思いだせない。コン
クリートの護岸に引きあげられていた。遠くからながめれば白い舟でメルヘンチックだ。ちいさな伝
馬船くらいしかない。だれかがいつのまにかそう名づけていた。波にゆらゆらうかぶイメージがあっ
たのだろう。舳先に腰掛けて、読書したりした。ただただ寄せてはかえす波音のなかでのことだ。文
章は海とは関係がないのだが、なぜか思いは海につながっていく。聞こえているのに意識にはのぼら
ない。やはり聞こえているんだ。そんな経験をしたことがあった。あれとおなじだな。視覚にもおこ
る。見ていた記憶はないのだが、見ていなくてはおこせない行動をとる。聞いていなければわからな
いことが分かる。読んだことを覚えていないことが、ことばになって口からでてくれば、それは前世
の記憶になるのだろうか。忘れているのではなく、無意識下のことってわからないことが多いものだ。

N8766はるか佐柳島

「同性愛の謎 なぜクラスに一人いるのか」 竹内久美子 文春文庫 ★★★★
キンゼイ報告やその他のいくつかの調査では、男で同性とのみ関係を持つという割合がおおむね四%
の数値を示す。つまり、クラス(25名だと)に一人程度ということになる。ちなみに女性同性愛者
の割合は、男性同性愛者の約二分の一~三分の一くらい。さて、男の性フェロモンと考えられている
AND(アンドロスタジエノン)は男の汗の中に多く含まれていて、これに対して女性異性愛者はも
ちろん男性同性愛者も性的に興奮する。このANDは男性ホルモンの代表格であるテストステロンが
少し変化しただけの物質である。ただ、性フェロモンとはそもそも匂いとして感じられないほどの低
い濃度でも脳が性的に興奮する化学物質だということである。
『ANDは男の、精液やだ液にも少量含まれるが、汗に一番よく含まれる。それもわきの下や乳首、
下腹部、肛門の周りなどにあり、そこに生えている毛と、分泌物の出口がセットになっているアポ
クリン腺から出てくると考えられる。』
汗腺にはエクリン腺とアポクリン腺の二種類ある。このアポクリン腺は水やミネラルだけでなく、脂
質やタンパク質なども排出しその中にANDも含まれているはずなのだ。ただ、エクリン腺もアポク
リン腺も分泌物自体にはほとんど匂いはない。皮膚に住みついているいるバクテリアによって分解さ
れてはじめて臭い匂いを発する。だから、ANDと汗臭いにおいとは直接的な関係はない。ただ、条
件反射的な学習があるのかもしれない。しかし、進化の過程で同性愛的志向は淘汰されるのではない
かという疑問は残るだろう。それに対してはこういう解釈があるのだ。
『とにかく女の繁殖力を高める遺伝子があったとする。それが男に乗った場合には、彼を同性愛者に
する確率を高め、子を残すうえで不利にするが、それは彼の母方の女における大いなる繁殖によって
十分に相殺され、その遺伝子が残ってきている。そしてこの、女の繁殖力を高める遺伝子こそが、男
性同性愛遺伝子の正体である……。』
というようなことらしい。これにどう進化論的解釈をほどこすのか、まだ決着はついていないらしい。
しかし、まあ現実は同性愛者がいなくなる気配はなさそうではある。本題とは別に、オキシトシンと
いうホルモンが最近、大変注目されているという。ではどんな働きがあるというのだろう。
『オキシトシンは単に体に触れられること、接触刺激でも分泌される。マッサージ、指圧などでリラ
ックスして気持ちがよくなり、ときには眠ってしまうのは、単に血流がよくなるとか、凝りがほぐれ
るからだけではない。これらの刺激がきっかけとなってオキシトシンが分泌されるからだ。
 しかもその際、触れられる側はもちろんのこと、触れる側にもオキシトシンが分泌されるというか
ら驚きだ。』
これで、女性をハグする言い訳ができたというのは早計である。すべての行為、感情は複合的な条件
のもとに起こるので自分に都合のいいように理論を変換して敷衍しないようにしなければならない。

「デビルズ・ピーク」 デオン・マイヤー 大久保寛訳 集英社文庫 ★★★★
本書は南アフリカの社会派ミステリ作家であるデオン・マイヤーによるものだ。南アフリカ第二の都
市であるケープタウン周辺を舞台として三つのストーリーが語られる。まず、牧師に告白する若く美
しい娼婦、クリスティーンの場面からはじまる。続いてすぐに、息子を殺されたトベラ・ムバイフェ
リの憤りに燃える光景へと変わり、またまた、アル中で家庭崩壊を起しそうな警部補ベニー・グリー
セルの話に切り替わる。この三つのストーリーがいつかつながっていくのだが、まず南アフリカの現
状についての紹介がある。南アフリカでは死刑は廃止されている。逆にいえば、どのような卑劣な犯
罪を犯そうとも死刑になることはない。犯罪者もこのことをよく知っている。だから息子を殺された
トベラは子ども相手に犯罪をおかす者たちをつぎつぎと処刑していった。それもアセガイとよばれる
槍での殺害である。このリンチをトベラはどう考えているのだろうか。
『トベラはページをめくった。三ページ目に、ラジオ局の電話世論調査の記事が載っていた。死刑は
復活すべきですか?リスナーの八十七パーセントが「はい」と答えていた。』
だれかがやるしかないのだ。死刑廃止論者は死刑は殺人犯罪抑止力になりえないという。だから、人
が人を殺すような野蛮な死刑制度は廃止すべきだという。死刑制度を廃止すれば、殺人は減少するの
か。いや、それとこれは別問題だという。トベラは理不尽だと思ったのだろうか。しかし殺された側
はいつまでもそのことを忘れることはできないのだ。また別の被害者がでないようにと思ったのだろ
うか。むずかしい問題だ。死刑廃止論者は、たとえば自分の妻や子どもが殺されても死刑はいけない
というのだろうか。サイコパスのかっこうの標的になるかも知れないから心配だ。ゲーム理論によれ
ば、最適解は「やられたらやりかえす」だ。人は理性的な生き物だからそれはない、というのか。理
性と人々の本音はいつの日も相反している。それはともかく、ストーリーは後半になって急激な展開
をみせる。三者がつながりをみせはじめるところは圧巻である。手に汗にぎる。気をもむ。どうする
つもりなのか悩む。しかしものごとはあっという間に終わってしまう。じっくり考えるひまなどない
ということがわかるだろう。すぐに対処できるようにふだんからの訓練が重要なのだ。しかし、なか
なかに読ませるし考えさせられる作品でありました。


テーマ:最近読んだ本 - ジャンル:本・雑誌

美人嫌いⅡ
ほんとうのところはね、そういうふうに見えるだけでそんなには付き合ってなんかいないんだよ。
嘘ばっかり云う。

いつも最後はふられておしまいさ。
なんかかっこつけてるし、それって付き合っているじゃないですか。

ほんとだ、付き合っていたのか。
これだから信用できない。

でも付き合うって、どういう状態をいうのかがわからないんだよ。
ふたりで映画を見たり食事したりお酒を飲みにいったり。

映画はないな、食事というか飲みにはいったけど、それが付き合っていることになるの。
一般的にはなるんじゃないですか。

N9288ワイン城にて

それなら、すごく付き合ってるよ。
だから、その男と女として意識しながらの交際ですよ。

なら、あまりないな。
どっちなんですか。

いやだから、男と女だって友だちづきあいもあるだろ。
すくないですよね。

そうかなあ、夜通ししゃべっていたという女のともだちがいたけど。
それだけですか。

それだけだと、なんか不都合でもある?
まったく問題なし、ですねえ。


美人嫌い
ムッシュの話を聞いてると、なんだか美人ばかりとつきあってる気がする。

いや、そんなことないよ。
ありますよ。

だとしたら偶然による人生の産物だな。
その言い方がチョー嫌味です。

おれから積極的にはアプローチしたことってあまりないよ。
ああ、なんだろうこの厚顔無恥さ。

そうヴォルテージあげるなって。
じゃあ、どうしたら美人がよってくるのか教えてくださいよ。

N9273二匹のメダカ

なんでなんだろうな。
わかった、口がうまいんだ。

それはあるかもしれない。
なんですって。

ハッハッハ、ちがうんだよ。
なにがちがうんですか。

美人はね、きっと孤独なんだと思うな。
だからなんですか。

つまり近寄りがたいなんて思われて、案外話しかけられることがすくないんじゃないのかな。
そうかもしれないですね。

だから俺みたいにだれにだってバカなこと言って笑わせている人間が安心できる、のかなあ。
ほんとうは悪人かもしれないのにね。

男なんてみんな悪人さ。
そういう言い草もなんだかムカツキますよね。


刺激と反応
これって反射なのだろうか、とふと思う。
たとえば、突然風が吹いてきて女性のスカートがめくれあがるとき、男はそれを見る。
男ならばだれだって見る。
とくに関心がないような気分でも見る。

見たからどうなんだという冷静な意見はそのときにはない。
条件反射というほうが近いか。
もう見ること自体が恥ずかしいとかはないが、なぜ見るんだろうとは思う。

N9251花たち

スカートの下にはなにがあるのか。
社会学的に考えているわけではない。
だから劇場はないが、激情はひそんでいるかもしれない。

ヒトも含めて動物の行動はなんらかの刺激によっておこされる。
その刺激は外的なものもあれば内的なものもあるだろう。
たとえば、視覚にはいる獲物であったり、空腹感であったりする。

ヒトは進化のなかで脳が大きくなった。
だが、すべての行動が前頭葉の影響のもとに起こるわけではない。
案外と本能の影響がおおきいのかなと思ったりする。

本能にしたがって生きるのが良いのか悪いのか、難問だ。


潮溜まりで読書
旅の途中で海が見える休憩所に立ち寄った。そこから海岸へと降りていく小径があった。下ったとこ
ろからゴロゴロした岩場になっている。ころあいの岩に腰かけて海をながめる。潮に混じってすこし
海藻らしきにおいもする。引き潮らしく、あたりは潮溜まりがところどころにできていた。しばらく
本を読んだりお茶を飲んだりしていた。ふとピチャッと音がしたと思った。足元をのぞいてみると、
カニがそそくさと岩陰へと走っていく姿がみえた。潮溜まりのなかにはちいさな魚が泳いでいる。屈
みこんでじっとさらに観察する。砂地のなかに保護色をした魚が潜んでいたり、ちいさなエビがはね
ていたりする。この潮溜まりはこれらの生き物の宇宙だな。いろんな生物が共生している。それに比
べてヒトは進歩しているのかどうか。さらには自分自身のことにも思いは回帰する。立ちあがって沖
の方をながめたら白い浪がたっていた。陽炎のなかでゆれるタンカーの姿も見えかくれした。

N8699沖行くタンカー

「海馬 脳は疲れない」 池谷裕二 糸井重里 朝日出版社 ★★★★
脳といってもいろんな部位がある。大脳、小脳、脳下垂体などそれらはどんな役割をになっているの
だろうか。池谷さんはそのなかの海馬(かいば)についての研究に明け暮れているのだそうだ。糸井
氏から、頭がいいけど嫌いなやつのことは、ほんとはバカなんだと思っているという発言をうけてこ
う答えている。
『それはおもしろいです。「頭の良し悪し」の基準を「好き嫌い」だと考えるとすっきりしますし、
当たっている気がします。
 根拠もあるんです。脳の中で「好き嫌い」を扱うのは扁桃体というところでして、「この情報が要
るか要らないのか」の判断は海馬というところでなされています。
 海馬と扁桃体は隣り合っていてかなりの情報交換をしている。つまり、「好きなことならよく憶え
ている」「興味のあることをうまくやってのける」というのは、筋が通っているんですよ。感情的に
好きなものを、必要な情報だとみなすわけですから。(池谷)』
この海馬だが、起きている間だけではなく寝ているあいだにもすごく活動しているという。どういう
ことかというと、眠っているあいだには夢をつくりだしているのだそうだ。つまり情報の整理をして
いるということがわかってきた。睡眠は、きちんと整理整頓した情報を記憶するプロセスなのだ。こ
れはとても重要なことで、睡眠を強制的に奪われると幻覚を見る。このことは経験的に知られていた
のだろう。究極の拷問は眠らせないということで、そのせいで発狂に至ることもあったという。
『毎日のリズムを崩すことが海馬に非常に悪影響を与えることもわかってきました。時差ボケのよう
な状況に陥ると、ストレスで海馬の神経細胞が死んでしまうという実験結果が出たんです。(池谷)』
規則正しい生活というのは、そういう意味では理にかなっている。じゃあ、どういうふうにすると、
扁桃体や海馬、つまりは脳がよりはたらくようになるのかという疑問がわいている。
『脳をはたらかせる細かいコツは、たくさんあります。ブドウ糖を吸収したほうがいいとか、コーヒ
ーの香りが脳のはたらきを明晰にするということも言えます。あとはたとえば、前に言った「扁桃体
と海馬がお互いに関係し合っている」ということで言うと、扁桃体を活躍させると海馬も活躍します。
 扁桃体をいちばん活躍させる状況は、生命の危機状況です。だから、ちょっと部屋を寒くするとか、
お腹をちょっと空かせるという状態は、脳を余計に動かします。寒いのは、エサの欠乏する冬の到来
のサインですし、お腹を空かせるのは直に飢えにつながりますから。』
なにごとも過ぎたるは及ばざるが如しの心境でいくしかないですね(笑)。

「幕末下級武士の絵日記 その暮らしと住まいの風景を読む」 大岡敏昭 相模書房 ★★★
江戸時代の武士はどんな生活をしていたのか考えると、うかんでくるのはテレビや映画の時代劇の一
コマだったりする。どうもあれが真実かどうかは疑わしい。ことばだってよく聞いていると、現代に
しかないような単語や言い方だったりで信頼するには足りない。暮しぶりというようなことは、逆に
とりたてて文章に書き残すこともすくない。しかし、やはりなかにはそういうことを書き残す御仁が
いたのである。ああ、よかったと筆者も思ったのであろう。おまけに絵入りである。江戸から北に十
五里ほど離れた関東平野の一角に小さな忍藩(おしはん)十万石の城下町があった。そこに尾崎石城
という下級武士がおり、彼は「石城日記・全七冊」を残したのだ。江戸時代といえば、士農工商と厳
密に階級が決められていたようだが、実態はどうだったのかも気になる。また、武士の実生活、収入
はどうだったのか。藩の規模は石高であらわされる。たとえば加賀十万石とか。そのなかで下級武士
と呼ばれるのはどのようなひとたちなのか。こう解説されている。
『藩によって身分の仕組みが異なるが、概ねどの藩でも扶持取りの武士がそれに当てはまる。しかし
知行取りにしても、五十石未満では扶持取りとそう変わらない。たとえば石城は十人扶持であったが、
それは年収にして十八石である。一方知行取り三十石といっても、年貢率が六つ(割)とすると、実
収入は十八石ほどで石城と同じぐらいとなる。しかも収入はその年の米の出来高によっても変動する。
またわずか五~十石の知行取りも多くいるが、その石高では石城の収入より低い。したがって下級武
士とは、ほぼ五十石未満の知行取りと扶持取りをいうのが妥当であろう。』
中級武士で禄高百石前後、いまの年収にすれば約四百万円に相当する。ということは下級武士では百
万円をすこし上回る程度ということになる。しかし住まいは藩からの拝領であり賃貸料は払わなくて
もいい。で、なんとか家庭菜園などやりながら暮らしていたということであろうか。しかしこの日記
によるとその実態はすこしちがっている。
『石城は友人宅を毎日のように訪ねる。そこに彼らがいるということは友人たちもふだんの多くは家
にいたことになる。またそこには石城のほかに多くの下級武士、寺の和尚、町人たちも集まってくる。
下級武士の登城勤務は少なく、ふだんは友人たちとでさまざまな交流と催しが家でおこなわれていた
のである。』
本書を読んでいると、石城は友人宅や寺に行っては酒を飲む。そして酔っぱらってはしばしば泊まっ
ていく。そこには町人たちもまじっているのだ。江戸末期であるからかどうか、士農工商の厳格な区
別は市井の生活のなかではあまりなかったかのようだ。またそえられている絵がなかなかに興味深い
のである。


テーマ:最近読んだ本 - ジャンル:本・雑誌

メダカの産卵
気温もあがってきて、メダカも動きとともに食欲も旺盛になってきた。
これからは産卵シーズンでもある。
自然環境の中だと成長できる数も少ない。
天敵も多いのだろう。

わが家では今年は産卵床を手作りしてみた。
材料は百均ショップの「セリア」で購入した。
たくさんできた(笑)。
この宇宙人の足のようなところにメダカが卵を産みつけるのである。

N9261産卵床

このちいさな粒が卵だ。
手でつまんだくらいでは壊れることはない。
かなりじょうぶなものなのだ。
おなじようにホテイアオイの根にも産みつけられている。

N9259メダカの卵

卵からから孵化するまでは250℃日といわれている。
つまり、気温が25℃×10日で孵化する。
20℃前後だと約二週間というところだろう。

卵をみつけると、別の容器に移す。
親メダカに食べられないように。
連休後半あたりには孵化した子メダカが見られるかもしれない。

連休の間にいろいろと世話する仕事ができた。
生命のたくましさとはかなさを同時に感じる瞬間でもある。

育てよ!


手編みのマフラー
もうずいぶんと前のこと。
まだ若かった。
二十代の半ばあたりだっただろうか。

旅先で知りあって、住所を伝えたら手紙をもらった。
もらうから返事を書く。
するとまた手紙がくる。
ザ・ガードマンにでていた川津祐介の奥さんによく似た美人だった。
わたしもそう思ったが、友人のほうがよりつよく主張していた。

手紙の字はきっちりとペン習字の手本のようだった。
彼女は社会人になっていたが、幼稚園の先生の資格をとるために通信教育をしているといっていた。
そのスクーリングで関西方面にでかけるということで大阪で会ったりした。

わたしが一月生まれだったので誕生日プレゼントに手編みのマフラーをいただいた。
すっきりとしゃれたデザインで気にいった。
ときどき首にも巻いていた。
こげ茶と白のコントラストが目立つ。

そんなあるとき、おっお揃いでなかなかいいな、といわれた。
えっ、そういう利点があるんだ。
いつのまにかカップルかあ。

にっこり笑っている顔がうかんできた。

N9174昔日の関大キャンパス




プロフィール

ムッシュ

Author:ムッシュ
島を旅するときが楽しいですね。
遠くに眺めるのも好きです。
楽園なんてないんですけどね。

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