ムッシュの読書紀行
人生は旅のようだと言いますが、旅が人生かも知れません。 ぼくは活字中毒気味でもあり、旅はまだまだ続くでしょう。
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午睡日和
夜の暑さが続けばぐっすりと眠れず、どうしても睡眠不足になってしまう。
そんなときには昼寝をしたらいいとはよくいわれたものだが、そうもいかないことも多かった。
朝早くから働いて、やっとのこと昼食の時間になり、ふーふーいいながらカレーを食う。
つめたい水をぐいっと飲めば、やっと辛さをやりすごすことができたが汗がどっとでてくる。
タオルで額から首筋をぬぐうと、そこに風がふいてきてなんともいい気分になった。
昼休みの残りを、ごろりと横になって天井にむけた雑誌のページをなんとなくくってゆく。
くらくらとするような時間のなかで、いつのまにか眠りの淵におちていった。
真っ暗闇の空間をどちらが上だともわからないままに、身体は回転しながら移動してゆく。
突然ひかりまばゆいところに放りだされたら、すっかり眠気はさめているのだった。

0604湖上のウインドサーフィン

「聊斎志異考」 陳舜臣 中央公論社 ★★★
聊斎志異は中国の清代の、神仙、幽霊、妖狐などの怪異譚短編集だ。
陳舜臣さんは大阪外国語学校(現大阪大学外国語学部)で司馬遼太郎氏の一年先輩とか。
神戸生まれで直木賞をとり、いまも神戸元町にお住まい、まだまだお元気そうでなりより。
こどもは怪談話が好きだが、わたしも小学校のころからなぜかこころひかれた。
ただ単に怖いだけではなく、そこになにがしかの人生の真実があるような気がしたものだ。
ロマンス小説もすこし読んだが、どうもなにかなじめないものを感じていた。
「今古奇観」(平凡社東洋文庫でもってます)をまた読んでみようかなと思いました。

「ガード下」の誕生 小林一郎 祥伝社新書 ★★★
ガード下というとなにか正規のルートからはずれたというイメージがつきまとう。
と同時に反体制とまではいかないが、庶民的な雰囲気をかもしだすということがあるようだ。
もともと列車、電車は路面を走りだしたのだが、いつしか高架式に変わっていった。
『では、なぜ高架橋が採用されたか。地上を走るのではだめなのか。
理由としてあげられるのは、そのあたりは人家が密集していることだ。
当時の列車は、一九〇四年(明治三十七)に甲武鉄道が電車を走らせているが、
基本的に石炭を焚き、蒸気のエネルギーを使って進む蒸気機関車だ。
煙をもくもくと吐き出すほか、実は火の粉も飛び散らせながら走る。
♪汽笛一声新橋を……と、一八七二年(明治五)九月に出発した汽車は、
その火の粉がもとで翌年の一月には蒲田で火災を引き起こし、五軒の民家を焼き尽くしており、
さらに代々木の御料地が燃えさかったこともあったという。』
ということもあり、用地買収費が少なくてすむという大きな理由もあって高架化がすすんできた。

「ダブリナーズ」 ジョイス 柳瀬尚紀訳 新潮文庫 ★★★★★
アイルランドの首都ダブリン、この地に生まれたジョイスは「半身不随もしくは中風」の都市と呼んだ。
十五編からなる短編集であり、ダブリンがどんな都市であったのか、どんな人々が生活していたのか。
旧訳は「ダブリン市民」であったのを改題したもの。
ジョイスといえば、「ユリシーズ」や「フィネガンズ・ウェイク」が有名だが、ちょっと手ごわそうだ。
と思われる方ならば、まずはこれをお読みくださいというべきだろうか。
人は生きた時代からも生まれた土地からもある意味逃れることはできない。
だから、その人生をほとんどそれとの格闘に費やすという方もおられるのである。
読みながらジョイスがどれほどダブリンを愛していたのかが伝わってくるのである。
それは狂信的なナショナリストというものとは正反対のものなのだ。
彼自身、ダブリンなくしてはというよりダブリンそのものを生きてきたという思いではなかったろうか。
生きるとはそういうことだし、それだけのものなのかと問う人には、それでなにが不足なのだと言おう。
ひさびさに小説らしい小説を読ませていただきました、と感謝しなければならない。
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島を旅するときが楽しいですね。
遠くに眺めるのも好きです。
楽園なんてないんですけどね。

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