ムッシュの読書紀行
人生は旅のようだと言いますが、旅が人生かも知れません。 ぼくは活字中毒気味でもあり、旅はまだまだ続くでしょう。
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毒語感
あまたある書物のなかには、箸にも棒にもかからないというものがある。
だがそれらのものがまったく存在意義がないかというと、そうではないことがわかる。
どのようなものにも、存在するということによって獲得されるものがあるようなのだ。
たとえば、ひとときよくいわれた「世界にひとつだけのもの」というようなこと。
すこし考えれば、世界にはひとつだけのものしかない、のではと疑問に思うはずだ。
だが世間はそうは感じていなかったようで、なぜか言いはやした。
逆に考えれば、世界にひとつだけでないものがあるのだろうか、と思うのだ。
結論からいえば、それは確かにあるのだ。
ただし、実在はしない、または現実世界には存在することができない。

N0832花

「手と脳」 久保田競 紀伊國屋書店 ★★★
本書のなかでみつけた、一般的には誤解されていたりする知識をふたつ紹介しておこう。
『手の感覚だけで、少なくとも五種類のものが区別される。
一過性にさわられたときに感じるのが触覚で、持続的に圧されたときに感じるのが圧覚である。
熱さ、冷たさも独立した感覚であり、痛みも独立に感じる。
この他に、はっきりした意識にのぼらない感覚として、運動感覚(固有感覚ともいわれる)があり、
筋肉や関節の状態を脳へ伝達して運動調節に関係している。
この運動感覚は他の感覚とちがうので、第六感ともいわれている。
日本ではふつう第六感というと五感とは別にある感覚で、鋭くものの本質をつかむ心の働きのことを
さすが、欧米では第六の感覚といえば運動感覚のことで、日本とはちがった意味で使われている。』
映画「シックス・センス」もこの感覚を指しているのでしょうね、映画解説者も知らないようですが。
『感覚の種類によって反応時間は異なっている。
光刺激の最短の反応時間は〇.一八秒であるが、音や触覚ではそれよりも〇.〇四秒も短くなる。
電気刺激を手か顔の皮膚に与えると、反応時間は短く〇.一三秒である。
音刺激のほうが光刺激よりも反応が速いので、陸上競技では音刺激が使われるのである。』
あのスタートのピストルもこうした科学的根拠があったのだということがわかります。

「地球最後のオイルショック」 デイヴィッド・ストローン 高遠裕子訳 新潮社 ★★★★
いまや世間では、エネルギー問題は重要な政策課題のひとつになっている(遅いくらいだが)。
原子力依存から脱却して、再生可能エネルギーにシフトしていかなければ、などという。
で石油・天然ガスは地球規模でどのような状態にあるのかが詳しく書かれているのが本書だ。
結論からいうと、野田さんではないが「近いうちに」産出は頭打ちになり減少一途になってくる。
だから、中近東の問題があり、東シナ海、尖閣問題があるともいえるのである。
詳しくは本書を読んでいただけばいいのだが、こんなことを知っていましたか。
『一般にはあまり理解されていないが、石油を含有する地層は、
地中湖のようなものではなく、頑強な岩のようなものだ。
石油やガスは、連結した穴(孔隙)に閉じ込められていて、採取が不可能なように思える。
だが幸い、油層には巨大な圧力がかかっている。
一般的な地下一万フィートの油層には、一平方インチあたりおよそ四千五百ポンドの圧力がかかって
いる。井戸を掘り、必要な管を設置すれば、この圧力と、
はるかに弱い表面の圧力(十五ポンド/平方インチ)の差によって、原油が自然に噴出する。
つまりは最初は、自然の圧力によって原油が押し上げられるのだ。』
ということで、地中にある湖のようになっているのではなかったのです。

「押しかけ探偵」 リース・ボウエン 羽田詩津子訳 講談社文庫 ★★★
舞台は一九〇〇年代初めのニューヨークでのこと。
アイルランドからニューヨークに渡ってきた若きモリー・マーフィーは仕事を探していた。
見知らぬ土地でひとりで生きていくのには、なにか確固とした職業をもたなければならない。
むりやりに弟子入りした探偵事務所だったが、ベテラン探偵のライリーが殺されてしまう。
みずから犯人探しをはじめたマーフィーだが、あやうい場面に遭遇したり波乱の連続である。
しかしこのミステリは、マーフィーのパーソナリティの魅力におうところがおおきい。
また、続々とヨーロッパ大陸から移民がやってくる時代の活気も読むものを興奮させる。
いまや大国になったアメリカ合衆国だが、こうした時代を経てきたのだという思いもいだかせる。
まだまだ続編があるらしいから、また読んでみたいものである。
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遠くに眺めるのも好きです。
楽園なんてないんですけどね。

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