ムッシュの読書紀行
人生は旅のようだと言いますが、旅が人生かも知れません。 ぼくは活字中毒気味でもあり、旅はまだまだ続くでしょう。
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読学
生きてゆくなかでは、いろんな出会いがあるし、また別れももちろんその分あるわけだ。
それが経験という名の処世のツールになったりすることは否めない。
だからといって、経験がすべてというわけではなく持って生まれた才能もあるやもしれぬ。
限られた時間の生であり、後戻りのきかない人生だから最高のパフォーマンスをと思う。
真剣に悩んで生きているあいだはわからなかったものが、解ってくる時期というのもあるようだ。
「後悔先に立たず」とおなじように、過ぎなければ評価できないこともある。
なんだすべてが結果論じゃないか、といえばそうなのだと応じざるをえない。
だがそう断じたからといって、なにかが変わるというわけでもない。
黙々と本を読み、考え、夢想することがひとつの分野をなしても、それはそれでいいのではないか。

N1987瀬田川をゆくエイト

「はじまりの数学」 野崎昭弘 ちくまプリマー新書 ★★★
数学と聞くだけでも拒否反応をしめす方が多いのに、ときにおどろく。
なにが嫌いなのかと思うのだが、どうも性格(失礼!)によるものだとわかるのだ。
じつは、大学で数学科専攻の卒業生は就職率がいいのだそうだ。
採用担当者によると、その理由はなにごともこつこつとあきらめない性格が魅力なんだとか。
数学は答えをみつけるのではなく、解く過程が脳に興奮の報酬を与えるのだという。
頭のよさについては、こんな見方もあります。
『ドイツの数学者ヒルベルトは、優れた構想力をもつ、おそらく二〇世紀最大の数学者でしょうが、
特に「回転が速い」ほうではなかったようで、若かったころの自分を評して「うすのろだった」と
言っています。とびぬけて回転が速いので「悪魔のように頭がいい」とか、「実は悪魔だった」という
冗談まであるのはハンガリー生れの天才数学者フォン・ノイマンですが、
数学の世界での仕事の広さ、深さや後世への影響力で見ると、ヒルベルトには及びませんでした。』
と筆者はいうのである。

「追撃の森」 ジェフリー・ディーヴァー 土屋晃訳 文春文庫 ★★★★
今回はリンカーン・ライムシリーズではない警察(保安官)ものである。
事件はウィスコンシン州ケネシャ郡の静かなモンダック湖畔の別荘で起こった。
週末を過ごそうとしていたフェルドマン夫妻が突然現れたふたりの男に襲われ殺害された。
夫はソーシャルワーカー、妻は弁護士で職業上知ってしまったことが原因かと思われた。
殺害される前に警察に通報しようとしたが、「こちら…」と告げたところで切れてしまった。
現場へ確認に向かった女性保安官補のブリンは通報解除の連絡を受けたがトイレを借りようと。
ところが、別荘には男ふたりと被害者夫婦の他にミシェルという女性がいた。
ここからブリンおよびミシェルを追うフェルドマン夫妻を殺害した二人組の男との追撃戦が始まるのだ。
真夜中の森を逃げる女たちと、それを追う男たちのかけひきにどきどきさせられる。
スリルとサスペンスの醍醐味といえば、追いつ追われつというのが以前は定番だった。
ひさしぶりにその興奮がよみがえってくるようなミステリに仕上がっている。
もちろんディーヴァーならではの二転三転の結末は読んでいていつもながらに感心させられる。
だが、最近はそれにも慣れてきた感が否めないのは、我ながらすこし残念ではある。

「笑う科学 イグ・ノーベル賞」 志村幸雄 PHP研究所 ★★★★
「イグ・ノーベル賞」は「Ig Novel Prize」であり、「イグノーブル(ignoble)」をすぐに連想する。
つまり「品がない、あさましい」という単語と「ノーベル(Novel)賞」とを掛け合わせた造語なのだ。
で、その授賞こ公式基準としては、メインの「人を笑わせ、そして考えさせる」研究とともに、
「真似ができない、またするべきでない」業績の両項目があがっている。
さらに非公式基準として「目を見張るほどバカげているか、刺激的でなければならない」というのだ。
では実際にどのような研究が授賞しているのか、いくつか紹介しておこう。
米コーネル大学のデービッド・ダイニング、同イリノイ大学のジャスティン・クルーガー両教授は、
「自分の無能を知らない人は自身を過大評価しがちである」という風変わりな論文を
発表して二〇〇〇年にイグ・ノーベル心理学賞を授賞している
実験の結果は、被験者の多くがおもしろいと感じる冗談に対して、おもしろくないと思う被験者が
何人かいた。教授らは、これらの被験者に「論理テスト」も行ったうえで、「推論能力のの劣る被験者
ほど思い込みが強く、自分の能力を過大評価する」という結論を導き出している。
イタリア・ピサ大学のジョヴァンニ・B・カッサーノ氏ら四人の研究者が
「恋愛と強迫神経症は生化学的に区別できないことの発見」で二〇〇〇年の化学賞を授賞した。
この研究グループは、恋愛の初期に頭に血がのぼってしまう状態と精神的に追いつめられた強迫
神経症の間には類似性があると考え、これを血液中のセロトニンの変化で検証できるのではと考え、
二〇人の被験者に血液検査を行ったところ、その仮説はその通りに立証された、というのである。
授賞会場はハーバート大学のサンダースシアターというから伝統も威厳もある場所である。
本家のノーベル賞とちがうのは、賞金もなし、交通費、宿泊費も自腹というところだろうか。
日本人も多数授賞していますので、是非ご一読いただきたいというところである。
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遠くに眺めるのも好きです。
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