ムッシュの読書紀行
人生は旅のようだと言いますが、旅が人生かも知れません。 ぼくは活字中毒気味でもあり、旅はまだまだ続くでしょう。
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クロニクル
人の一生は、まあその人の歴史であり生の軌跡としてまとめることもできる。
有名人であれば、伝記という作品としておおくのひとびとに親しまれることもある。
歴史がある国(老舗も同じか)だ、などということもあるが、歴史のない国はないともいえる。
あえていうならば、長い歴史をもっている場合は歴史があるといってよいのだとの主張だ。
しかし考えてみればわかるのだが、長い短いはどうやって決めるのか。
いったん決めると、その境界あたりはなんとも微妙な雰囲気につつまれることになる。
たとえば、歴史で1000年以上は長いとすると、990年は短いということになる。
ふたつ並べてみると、どっちもどっちという気がだれしもしてくるのではないか。
しかし定義というものはどこかで線引きしないとできないから、こういったことは不問にふす。

N3621年賀配達

「生物多様性のウソ」 武田邦彦 小学館 ★★★
生物多様性を守るために外来種を駆除するという考え方がある。
では外来種ってなんだ、ということになるのだがこれはいささか恣意的である。
『オーストラリア人(イギリス人)は極端な侵略的外来種ですが、駆除されません。
なぜなら「自然」の中に「人間」は入っていないからです。
イギリス人、ウシ、ヒツジ、ウサギ、アカギツネ……これらはいずれもオーストラリア大陸では
外来種なのですが、なぜ、アカギツネだけが侵略的と呼ばれるかというと、
「自然環境を破壊するから」ではなく、「人間の役に立たないから」だということがわかります。
でも、政府や専門家、環境運動家が「自然環境を守るため」と言うからややこしくなるのです。
正直に「アカギツネを侵略的外来種にしているのは、人間の役に立たないから」と言えば、
ハッキリして、議論もスムースになると思います。』
『アメリカやヨーロッパは「自然は神が人間に役立つように創造されたもの」であり、
人間に役立たない自然はないも同然です。
でも、日本では人間の前に自然があり、人間は自然の一部にしか過ぎないと考えられています。』
ということをよく知っていないと、議論はかみあわないものになるでしょう。
前提が違っているということをついつい忘れてしまう、お人よしの日本人というところでしょうか。

「その一言が余計です。」 山田敏弘 ちくま新書 ★★★
言わなくてもいい余計な一言、どうしてそういう言い方をしてしまうのか、反省の日々です。
『「だって」をよく使っている人は、それだけで嫌がられます。
「だって」は、「なぜならば」と同様、理由を述べる接続詞ですが、
論理的な「なぜならば」と異なり、自分を正当化するために主観的な理由を述べる表現だからです。
「だって、しょうがないじゃない」がその最たるものです。』
わかっちゃいるけど、という言い訳が聞こえてきそうです。
それと、人から相談を受けたときのアドバイスについては確かにそう思います。
『聞いて、聴いて、相談者自身が答えを見つけたら、それを繰り返してあげる。
それだけでいいのです。決して、訊いてはいけません。』
これなんか、わかっているんだけど、なかなかできないものです。つい言っちゃう。
なんだかいままでの自分の不行跡を列挙されているみたいで、ちょっとへこみました(笑)。

「記憶をコントロールする」 井ノ口馨 岩波書店 ★★★★
ひところ脳細胞は生まれたときがピークであとは減少するいっぽうであるなどといわれていた。
しかし、最近の研究によれば神経は新たに生まれてくるのだという。
それにはどういった効果なり、意味をみいだせるのだろうか。
『病気ではなく、自然な加齢によって記憶力が低下するのは、観察された事実です。
ほとんどの人が例外なく、年を取るにつれて記憶力が低下していきます。神経新生のメカニズムを
使えば、加齢に伴う記憶力の低下を阻止できるのではないかと私たちは考えています。』
ということは、アルツハイマー症の治療に応用できる可能性があるかもしれない。
『記憶は最初、海馬に蓄えられますが、海馬は大脳皮質に比べて非常に小さい部位で、
記憶する容量も限られていると思われます。私たちは毎日、数多くの出来事を経験して記憶している
にのもかかわらず、なぜ海馬の記憶が飽和しないかと言えば、神経新生によって海馬の記憶を消去し、
大脳皮質に古い記憶を送り込んでいるからです。
空きスペースを作っては、新しい記憶を書き込んでいるのです。
ところが、若い頃に盛んだった神経新生は加齢とともに衰えていきます。
ということは、古い記憶がいつまでも海馬に残り、海馬の容量が飽和しているため、
新しい記憶を書き込むことができない状態になっているのではないか。
それが加齢に伴う記憶力の低下だというのが、私たちのアイデアです。そうだとすると、
神経新生を促進してやれば、記憶力の低下を抑える可能性があるということになります。』
神経新生ってどういう機序なりで活発になるのかということについては、
『神経新生はどうすれば促進できるかというと、ひとつは運動です。運動の効果は、
マウスやラットなどを対象にした実験で確かめられています。
人間の場合も、認知症の患者が進行を防ぐために字を書いたり、
折り紙を折ったりと手の指を動かすリハビリをしていますが、
おそらく神経新生を促進する作用があると思います。
もうひとつは先に述べたDHAとEPAです。サンマなどの魚に多く含まれています。
それから豊富環境も効果的だと思います。実験用ののマウスは一匹ごとにケージに入れて飼われています
が、ほとんど刺激がなく、エサを食べては眠っています。ところが、一〇匹ぐらいのマウスを大きな
ケージに入れて、ブランコやトンネル、綱渡りなどの遊び道具がある豊富環境を用意してやると、
神経新生が通常の場合の二倍から三倍も促進されることが分かっています。
人間でも、昔から何にでも好奇心を持って出歩く人は認知症になりにくいと言われています。
認知症になりやすいのは、知的な活動をしていた人が現役を引退して家にこもった時です。
「定年退官した大学教授が一番危ない」と脅かされていますが、
家にこもるというのはマウスが一匹でケージにいるのに似ています。』
ということで、大いに旅行をしましょうという旅行社の宣伝にも応用は可能ですね(笑)。
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遠くに眺めるのも好きです。
楽園なんてないんですけどね。

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