ムッシュの読書紀行
人生は旅のようだと言いますが、旅が人生かも知れません。 ぼくは活字中毒気味でもあり、旅はまだまだ続くでしょう。
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夕涼みで読書
大木といっていいほどの樹の下で待っていた。すぐ近くには縁台があり将棋を指している男がふたり。
パチリ、パチリと音がする。兄さん、人を待っているんならここの端っこにでも座って待ってなよ。
片方の年配のおやじさんが言う。ありがとうございます、でも立ってるほうがいいんです。そうかい、
好きにするさね。すみません、とおじぎをしてから樹にもたれつつ本を読んでいた。すこしづつ陽は
傾きはじめている。空が色を変えていく。赤とんぼが飛び交いはじめている。風はやんだ。いつのま
にか外灯が点いていた。青白い光があたりにひろがる。時計を見た。来ないかもしれないな。そう思
うとなんだか疲れがどっとおしよせてきた。あのう。なんだい。座らせてもらっていいですか。いい
ぜ、疲れたかい。ええ、すこし。待ち人来たらずってことか。そのとき、カッカッカッと下駄の音が
響いた。おう、よかったじゃねえか、若いってやっぱりいいやね。対局の男は、黙って笑っていた。

N9478きゅうりの花

「余波」(上)(下) ピーター・ロビンスン 野の水生訳 講談社文庫 ★★★★
舞台はイギリスのヨークシャー。その地の主席警部アラン・バンクス、今回は警視代行で事件捜査に
あたる。地理的にはロンドンから北へ200km以上離れた北海に面した地方である。とある夜、ひ
とりの住人が隣家からの不審な物音を聞いた。不安になって警察に通報した。駆けつけた警官二人が
目撃したのは血を流して倒れているその家の妻だった。夫はどこにいるのか。地下室へとつづく扉に
不吉なポスターが掲げられていた。その扉を開いてなかに入った途端、男性警察官モリシーが鉈をも
った男に襲われた。先に入っていた女性警察官のテイラー巡査はパニックになりながらも男に立ち向
かった。モリシーは血を流しながら横たわっている。彼女は男に反撃しなんとか手錠につないだ。同
僚警官の出血はとまらない。地下室には若い女性の死体もあった。ちょうどそのころ、若い女性の行
方不明事件が多数起きていた。ケリー・マシューズ、サマンサ・フォスター、リアン・レイ、メリッ
サ・ホロックス、キンバリー・マイヤーズ、すべて十五歳から十八歳の魅力的な金髪昇叙だ。関連は
あるのだろうか。応援が到着し、付近を捜索すると女性の死体がつぎつぎに発見された。この男が犯
人なのだろうか。単独犯かそれとも共犯はいるのか。妻ルーシーの回復をまって事情聴取をおこなう
ことになった。しかし、どうも不可解なことがおおい。そこで、この男の妻であるルーシーの過去を
調べていくと不可解な事実が浮かびあがってきた。彼女はある事件の被害者だったのだ。そして事件
後、里親のもとで暮らしはじめた。その後彼女はなんども名前を変えていた。
『リンダ・ゴドウィン<神の勝利>からルーシー・リヴァーズエッジ(崖っぷち人生)、そしてルー
シー・ペイン<苦しみ>へ。ふむ、おもしろい、とバンクスはひとり思った。』
事件は真犯人の追求だけではなく、犯人の男に重傷を負わせその後死に至らしめた女性警官テイラー
の身の上にも過剰防衛ではないかとの疑いがかけられた。殺人事件と警察、単純にはできていない問
題がまわりの人間を巻きこみながらも進行していくのであった。

「水の家族」 丸山健二 求龍堂 ★★★
三浦しをん氏が激賞していたので読んでみた。なんなんだろうこの感じ。おもしろいとか、おもしろ
くないとかとはちがう。難解というのでもない。はっきりといって、作者の意図していることがわか
らない。途方にくれてしまった。ことばのリズムにもなじめない。水の象徴的意味にも共感できなか
った。草葉町か、なんだか笑ってしまいそうな町の名だな。困った、書くことが思いつかない。とい
うことで、三浦しをんファンには好まれるのかなとは思います。ちょっと読んで疲れましたね。でも
こんな文章なんかはいいなとは思いますよ。
『 鯉のぼりが浮き世の光をかき混ぜている 』
読書から読み取れるものってなんだろうかな、と考える。そりゃあ人生観でしょう。ということなの
だと思う。いいとか悪いとかではない、共感できるのかどうかだ。

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島を旅するときが楽しいですね。
遠くに眺めるのも好きです。
楽園なんてないんですけどね。

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