ムッシュの読書紀行
人生は旅のようだと言いますが、旅が人生かも知れません。 ぼくは活字中毒気味でもあり、旅はまだまだ続くでしょう。
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読書に沈没
旅の途上、ある地に長くとどまったり住みつくことを沈没すると言ったりする。
身もこころもその地に埋もれてしまうようで、言い得て妙である。
そういう経験をして、旅が旅でなくなったりしてしまった友もいる。
いつかはふるさとに帰るのか、それとも安住の地を見つけて暮らし始めるのか。
読書をしていても、それと同じようなことがある。
深く静かに潜行してゆくことも、ときにはいいではないか。

「妊娠した男」 ディードリ・バレット 朝日新聞社 ★★★
催眠セラピストの7つのカルテの副題があるように、催眠法のお話。
キーワードは、「催眠療法」と「多重人格」である。
日本では催眠法というよりは、催眠術のほうがピンとくるかもしれない。
もともとはヒステリーなどの治療目的に発達してきたものなのである。
多重人格も映画とかドラマでの話でしかない感じだ。
しかし、アメリカではかなりの症例が知られている。
虐待などを受けたときに人格が分裂して、なんとか難をのがれる。
それがつぎつぎに起こると多重人格になるというものである。
しかし、この虐待を受けたということも暗示によって作りだされることがある。
まさしく人のこころの構造は複雑であり、つねに変化しているものなのだ。

「恋愛できない脳」 アンドルー・アバーバネル 原書房 ★★★
恋愛をだめにする六つの精神疾患があるという。
うつ病、躁病、注意欠陥障害(ADD)、強迫性障害(OCD)、
全般性不安障害(GAD)、そして不安障害。
さらには、月経前症候群(PMS)、心的外傷後ストレス障害(PTSD)なども。
これらの病をもった人も、薬物治療で治るのだ、と力説する。
確かに脳を調べてみると、神経伝達物質などの分泌が抑えられていたりする。
では、薬によってその状態を改善すればいい、ということになる。
しかし、同じうつ病といっても、その症状は千差万別なのだ。
また、薬には必ずといっていいほど副作用というものもある。
脳はそう単純には一筋縄ではいかないもののようだ。

「再起」 ディック・フランシス 早川書房 ★★★★
図書館の貸出し予約(85人待ち)をしてやっと読む番がまわってきた。
作者はもう書かない(書けないのか)と思っていたのだが、ついに出た。
わくわく、どきどき、おまけに主人公はシッド・ハレー(!)だ。
ミステリファンなら、万歳の雄叫びでもあげそうなそんな気分。
ミステリ部分もそうなのだが、こんななにげない人間観察がいいのだ。
『私はいつだって運転に気をつけている。
人は誰かに“運転に気をつけて”と言われただけで、
実際にふだん以上に気をつけるようになるものだろうか?』
次なる作品を期待するとともに、フランシスの健康を祈るのである。
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テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌

この記事に対するコメント
(≧ω≦)b
算数ができない私…
先日、図書館で『なぜ、その人は「計算」が「速い」のか?』という本をかりて
みました。数字が出てきた時点でくじけましたが、おもしろいです。
【2007/06/09 00:31】 URL | ねこまる #- [ 編集]


計算が遅い物理学者なんてのもよくいますよ。
速いのとできるのとは、またちがうようですな。
【2007/06/09 23:47】 URL | ムッシュ #- [ 編集]


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遠くに眺めるのも好きです。
楽園なんてないんですけどね。

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