ムッシュの読書紀行
人生は旅のようだと言いますが、旅が人生かも知れません。 ぼくは活字中毒気味でもあり、旅はまだまだ続くでしょう。
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読めば都
なにが楽しいといって、こんな見方があったのかという出会いがあったとき。
読書もそういうことがまったくない本はつまらない。
だれがどう言ったもいいけれども、あなたはどう考えるんですか、と問いたい。
文献紹介だけで終わってしまっては、書く人にとっても楽しくないだろう。
いろんな考えに触れて、ぼくならそう思わないな、あそこはこうなのじゃないか。
などと時間を忘れて、やるべきことも忘れて、夢想に耽る。
そんなとき、ヒトは「快」を感じるのではないだろうか。

「お言葉ですが… 第11巻」 高島俊男 連合出版 ★★★★
ご存知、週刊文春の連載コラム(もう打ち切りになったそうですが…)。
単行本にならずに残っていたものを、捨てる神あれば拾う神あり。
巻末には通巻の索引もあり、まさに画竜点睛(?)なるや。
またどこかで、新たなコラムを始めてほしいものであります。
『「聖人」とは神さまではない。人間である。ただし並みの人間ではない。
いってみれば「完璧人」である。日本にはいない。全員「中華」にいる。
もっとも中華にも、最近二千年あまりはいない。孔子で打ちどめである。
 ふつうには、堯(ぎょう)、舜(しゅん)、禹(う)、湯(とう)、文王(ぶんのう)、
武王(ぶおう)、周公旦(しゅうこうたん)、孔子の八人を指す。』
こういうご指摘もあります。
『もともと「インド」というのは「遠い遠い知らない土地」ということだから、
サラセンの東のかなたも「インド」、アフリカの南のほうも「インド」である
(アフリカの南部はインド洋の南へ折れ曲がっていると思っていたらしい)。
だからコロンブスが、サラセンにじゃまされて東のインドへまっすぐには行けないから、
逆方向で行ってやろうと西へ西へ航海したら知らない土地にぶつかり
「インドだ」と言ったのは、誤認というほどではなかろう。
 …
 要するに、ヨーロッパ人が知悉する地中海周辺、
およびサラセン以外はすべて「インド」なのである。
コロンブスが見つけた「西のインド」は、いまカリブ海の島々を「西インド諸島」と呼ぶこと、
および南北米大陸の本来の住民を「インド人」(Indio,Indian)と呼ぶことに、
あとをとどめている。』

「インド」ってそういう意味だったのか、それならいろんなことの辻褄があうな。
そういうふうに学校の先生も教えてくれていたら…、というのは酷だろうか。

「思考のレッスン」 丸谷才一 文藝春秋 ★★★★
いろいろと興味深い話があったのだが、そのなかのレトリックの話を。
『日本文学研究の前田愛さんが亡くなる数年前、…前田さんがこんな話をしたんです。
 あの人は立教で教えてましたから、女子学生に連れられて、
甘味喫茶に行ったんだそうです。そこでメニューを見て、前田さんはあっけにとられた。
品書きに、「白玉クリームあんみつ」だとか「氷クリームあんず」とかズラズラ書いてある。
 つまり、昔の日本人ならば、「白玉クリームあんみつ」には
比喩的に「夏の月」といった名前をつけたものでしょう。

そういう風流な態度がごく当り前のことだった。』
昨今の日本のなんでも経済(得か損か)指標であらわす態度と似ているなあ。
日本の『江戸後期はレトリックの飽和状態』であったにもかかわらず。
レトリック、つまり喩えも思いつかない硬直した頭になってしまったのだろうか。
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遠くに眺めるのも好きです。
楽園なんてないんですけどね。

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