ムッシュの読書紀行
人生は旅のようだと言いますが、旅が人生かも知れません。 ぼくは活字中毒気味でもあり、旅はまだまだ続くでしょう。
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知らぬが仏
知らなければ知らないで、どうということはないではないか。
などと思うこともあるのだが、すこしでも知ったからにはもっと知らずにはいられない。
今日、NHKのテレビ「課外授業」という番組を見ていた。
9歳で失明し、18歳で失聴したという福島智さん(東大先端科学技術研究センター准教授)。
その番組のなかで、指点字というのをはじめて見た(モールス信号のようだ)。
失明、失聴していちばん苦しんだのが、コミュニケーションがとれなくなることだったと。
これは彼のお母さんがふとしたきっかけで思いつかれたものだという。
指点字は同時通訳的になされるから、その状態から彼を救いだした。
ジンメルの言うように、ヒトの可能性は無限であり、不可能性もまた無限だとあらためて思う。

「私の介護家族戦争」 宇野淑子 講談社 ★★★
いつかだれもが遭遇するかもしれない介護という現実がある。
そして長生きできたあかつきには、それが家族の重荷になることもある。
その現実を暗くしているのは、核家族という生活スタイルかもしれないなあ。
「老人福祉法」第二条
『老人は、多年にわたり社会の進展に寄与してきた者として、
かつ、豊富な知識と経験を有する者として敬愛されるとともに、
生きがいを持てる健全で安らかな生活を保障されるものとする』
法律に定められているからといって、安心感が得られるとは限らない。
介護が戦争と喩えられること事態がその厳しさをうかがわせる。

「祝宴」 ディック・フランシス&フェリックス・フランシス 早川書房 ★★★
ディック・フランシスのミステリが好きだなあ。
もう高齢で、奥さんを亡くしてからは書かなくなるかと思っていたけれど、
息子さんの助力を得て、こうして新刊がでるのはとてもうれしい。
競馬に関する題材をとっているが、けっしてギャンブルのみを扱っていない。
マックス・モアトンは史上最年少でミシュランのひとつ星を獲得した若きシェフ。
しかし、料理を担当した伝統の2000ギニーレースの前夜祭で食中毒が発生する。
しかもレース当日、パーティ会場で爆弾テロが発生し、多くの死傷者がでる。
いったいだれがこんなことをしたのか、事件は意外な結末へと進んでゆくのである。

「エビと日本人Ⅱ」 村井吉敬 岩波新書 ★★★★
あの「エビと日本人」が出版されたのは一九八八年四月だった。。
『それから二〇年ほど経った。予想通り養殖が大きく進んだ。
海での漁獲も減ってはいない。むしろ増えている。
おかげで世界のエビの消費量は、単純に計算しても一九八五年には一人当たり
四五六グラムだったが、二〇〇五年には一二一〇グラムほどになっている。
二〇〇五年のエビの四四%は養殖エビである。』
養殖池をつくるためにアジアの多くのマングローブ林が伐採された。
現金収入を得るために、豊かな生態系が破壊されていくのである。
山の木が伐採されると、表土が流失し、海に赤土が流れ込んでサンゴが死滅する。
生態系とは思いもかけないところでつながって、閉じた系をなす。
そんなことを忘れた議論が多いのは、現世利益至上主義的産業構造(?)のせいか。
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遠くに眺めるのも好きです。
楽園なんてないんですけどね。

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