ムッシュの読書紀行
人生は旅のようだと言いますが、旅が人生かも知れません。 ぼくは活字中毒気味でもあり、旅はまだまだ続くでしょう。
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言い訳読書
気がつけば読み終わった本が数冊積み重なっている。なぜか気が重くなる。
夏休みの終盤になって宿題がまったくできていない心境と通じるところがあろうか。
やらなけりゃやらないで肝をすえればいいのだが、そこは凡人の哀しさである。
重い腰(?)をあげてさてどんなストーリー、内容だったかと考えても思い浮かばない。
どうしたものだろうか、としばし思案橋ブルースなのである。
書くことなけりゃそれだけの内容だったのだと断じても、わが才のなさには思い至らず。
などという周辺事情を書いてお茶を濁すしかないのである。
しかし仏の顔も三度まで、だったかなあ。まあ、あと一回は使えるということだ。
(いや、いままでに使ったのかなあ、そのあたりの記憶もさだかではない)

「邪魔」 奥田英朗 講談社 ★★★★
裕輔は高校生だが、学校へも行かずおやじ狩りのようなことをして日々をすごしている。
将来に対する漠然とした不安はあるがどうすればいいのかわからない。
ある夜、カモだとおもった男は張込み中の刑事で反対に怪我をするはめになった。
その刑事、九野薫は所轄だが、七年前に交通事故で身重の妻が亡くなっている。
広い家にひとり住む義母をときおり訪ねてゆくのだが、彼女はこういうのだった。
『「天国があるって思うのよ。天国って人類最大の発明かもしれないわね。
誰だって一生のうちに何回かは愛する人を失うんだから」』
だが、その義母も交通事故で妻といっしょに亡くなっていたというのが事実だ。
これは彼の魂の叫びであるのかもしれない。
一方、平凡なパートの主婦である恭子は職場の待遇改善運動にまきこまれてゆく。
そのころ夫の職場でボヤ騒ぎがもちあがり、宿直だった彼は病院に運びこまれる。
こうして別々の三者がいつのまにかからまった糸で人生を織りなすのである。

「セックスと科学のイケない関係」 メアリー・ローチ 日本放送出版協会 ★★★
セックスを科学の目でとらえるとこのような本ができるのだろう。
しかし、その実験は怪しげでもあり、必ずしも世間の評価が得られるとはかぎらない。
ではあるが、人の探究心はやむにやまれず、またとどまることを知らないのである。
『アルフレッド・キンゼイの全著作のなかで、わたしが一番気に入っている一節をご紹介しよう。
《人間女性における性行動》のなかの一文だ。
「交尾中のラットの前にチーズのかけらをばらまくと、雌は気が散るが、雄は見向きもしない」』
これなどいかにも動物行動学的ではないか。
ただ、その対象がセックスに傾きすぎているというだけのことだ。
その成果は確実にすすんでもきているのである。
『レイプ犯の「被害者だって濡れていたのだから、行為を楽しんでいた」という自己弁護は、
レヴィンの言葉を拝借すれば、「本質的に根拠を欠いており、耳を貸す必要はない」。』
なにかものが飛んできたときにとっさに目をつむる反射行動となんら変わりはないということだ。
中枢神経系の反射行動など、学校で習っているはずなのですが。

「魔術師(イリュージョニスト)」 上下 ジェフリー・ディーヴァー 文春文庫 ★★★★
リンカーン・ライム&アメリア・サックスのシリーズ第五作になる。
今回の犯人は魔術師(イリュージョニスト)さながらの手口で連続した犯罪をおかす。
しかし、魔術師と超能力者のちがいはなにか、と考えるとなかなかにむずかしいものだ。
イリュージョンの基本は観客をいかにして誤導するかにあるのだ。
つまりなにかに注意をひきつけておいて、別のところで楽々と仕掛けをなす。
それも物理的な誤導と心理的な誤導がある。
これらを巧みにあやつって本来の目的を隠しながら粛々と実行するのである。
後半にいたってのめくるめく逆転する場面の展開はさすがというほかない。
しかしながら、これはあくまでノベルのなかでのことである、ということを忘れてはならない。
現実はそうそうコントロールできないのだから、事実は小説より奇なりというのである。

1312スズメバチ
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遠くに眺めるのも好きです。
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