ムッシュの読書紀行
人生は旅のようだと言いますが、旅が人生かも知れません。 ぼくは活字中毒気味でもあり、旅はまだまだ続くでしょう。
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旅する読書
だれもがそうなんだと思うが、ぽっかりと空いた時間に私はなにをしているんだろうと感じる。
いくら食べるためだとはいえ、この仕事をこの先もただ漫然と続けていていいのだろうか。
なにが人生にとって大事なことなのか、などと一生懸命に考え議論した昔が懐かしくもある。
生きるために働くのか、働くために生きるのかと声にだせば、おかしくなって笑ってしまう。
なにかのために生きる、そう決断して、あるいはそう信じて生きるのはある意味簡単である。
なにかのためにとは必然であるのか、と考えることは終わりがない旅のようなものだ。
すべてには目的があるとは正しい思考の道筋なのか、目的とはなにを指すものなのか。
暑さに参った頭でゆらゆら考えていると、だれが考えているのかもわからなくなった。

1438きのこ

「自転車入門」 河村健吉 中公新書 ★★★
六〇歳になって、友人のすすめで自転車を買った著者はすっかり虜になった。
自転車で走るとじかに風を感じることができる、そんな思いだったのだろう。
車とはちがう、歩くのともまたおもむきが変わるのが自転車なのである。
二十代の頃にぼくは職場の先輩の影響もあってサイクリングを始めた。
そのころのことがいろいろと思いだされて、懐かしくもあり冷や汗の経験もあった。
ツール・ド・フランスなるレースがあることも知り、自転車でアルプスを越えることに感動した。
メルクスはその時代、ぼくたち数の少ない自転車好きたちの英雄であった。
自転車の効用というか、乗りだしてわかったことが書いてある。
歩くよりも遠くへ行けるのである。人はみな「遠くへ行きたい」と思うのかもしれない。
加えて、サイクリストはそうじて姿勢がいいというのである。
それだけでも充分に乗ってみたいと思うのではないだろうか。

「テレビ救急箱」 小田嶋隆 中公新書ラクレ ★★★
前作「テレビ標本箱」に続いてだが、表題にとくに意味はないとのことである。
がそういわれると、余計にテレビは現在の惨状から救えるのかという含意を感じてしまう。
テレビでの言説は恣意的なものが多く、論証に耐えられるようなものではない。
というよりは、狙いがそこにはなくて別にあるからだということがわかる。
だがしかし、厳然と影響力をもっていることはコマーシャルの多さで推察できるだろう。
『テレビの使命は「倫理」た「道徳」ではない。
放送コードにしたところで特定の団体の「苦情」や「圧力」への反応に過ぎない。』
まあそういうことであり、ポーズだけは一人前なのだ。
『他局の新番組の立ち上がりをツブすべく、時間枠を取っ払った大型特番を垂れ流す。
結果、番組の質は落ちる。が、みんなで荒めばこわくない。
というよりも、テレビ全体の質的低下は、番組制作のハードルが下がるという意味で、
現場の関係者にとっては歓迎すべき傾向だったりするのかもしれない。
うん、なんだか、「学力崩壊という国民的悲劇が、個々の受験生にとっては、
安心材料(だって、偏差値五〇の水準が低下すれば、
その分だけ自分の相対的学力は上昇することになるから)
になっている事情」と似ていますね。堕落』
うーん、日本的といってすませていけはいけないんだが…。

「なぜ、「あれ」が思い出せなくなるのか」 ダニエル・L・シャクター 日本経済新聞社 ★★★★
記憶のメカニズムはまだよくわかっていないことも多い。
だが現実には、日常生活のなかで忘れるという行為がわれわれを悩ませる。
『記憶のエラーは、基本的に七つのパターンに分類することができる。
それらを本書では、「物忘れ」「不注意」「妨害」「混乱」「暗示」「書き換え」「つきまとい」
と呼ぶことにする。
これら七つのエラーのうち最初の三つ――
物忘れ、不注意、妨害は、記憶が抜け落ちること、つまりなにかを思い出そうと努力しても、
ある特定の事実、出来事、考えを思い出せない現象のことである。
注意散漫なときにしたことが後で思い出せなくなったり、なにかが邪魔をして、
思い出したいことがどうしても思い出せない状態である。
これに対して残りの四つ――
混乱、暗示、書き換え、つきまといは、どれも脳の指令が原因で起こる。
つまり、記憶が不正確なものに変わってしまったり、
忘れたいと思っても忘れることができなくなるケースである。』
つまり逆の面から考えてみることもできるはずだ、と気づくのである。
もし、なにもかもを忘れることができなくなったらどうなるのだろうか。
記憶の天才と呼ばれた人たちにはそんな悩みがあったのではないだろうかと想像する。
そう考えると、忘れることは必要なことだと、ヒトの不可欠な機能だと理解できるのである。
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島を旅するときが楽しいですね。
遠くに眺めるのも好きです。
楽園なんてないんですけどね。

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