ムッシュの読書紀行
人生は旅のようだと言いますが、旅が人生かも知れません。 ぼくは活字中毒気味でもあり、旅はまだまだ続くでしょう。
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多様性
ときとして生物多様性を守らないといけないなどという意見をきいたりする。
それは確かにそうだとは思うのだが、その多様性なるものの正体とはなにかと考えるのだ。
多様性のなかにゴキブリ、蚊、ハエ、爬虫類などはどうもいれてもらえないようなのだ。
これってなにか優等生だけの社会をつくろうなどという運動と似ているような気がする。
開発だなんだかんだとやらなければ、けっこう多様性は保たれるのではないかと反論したくなる。
人類の数が増えすぎているのに少子化対策なんていってるのは地元優先とおなじじゃないか。
という考えがついうかぶのであり、地球号乗員の立場としては正直な感想なのである。

1506トカゲ

「かけがえのないもの」 養老孟司 新潮文庫 ★★★★
ときに「かけがえがない」などと形容される言い草が嘘っぽくきこえるのはなぜか。
それは言っている本人が「かけがえがない」ということの意味を知らないからだと思う。
『かけがえのない命と言う場合、一般的な命のことを言っているのではなく、
ある人の、ある個体の生命を言っているのです。
自然保護運動でよく「かけがえのない自然」という言葉が出てきますが、
これは私からすると同語反復です。
自然というのは、はじめから常にかけがえがえのないものだからです。
ある山に生えている木の状態というのは、けっして回復しません。
いったん切ってしまえば、元の状態になることはありません。
それは我々の一生を見ればすぐわかると思います。』
どうです、この鋭さは。だから養老先生の本は読まずにはいられないのだ。

「ナンシー関 リターンズ」 ナンシー関 世界文化社 ★★★
著者の名前はきいたことがあったが、なにを生業としているかはよくは知らなかった。
亡くなられたということを耳にしていたので、ふと目についた本書を読む機会になった。
この消しゴム版画というものにはお目にかかったことがある。
なかなかおもしろいコメントがついているなあなどと思ってはいたが、それだけだ。
テレビ批評のようなコラムを書いていたようだが、やはり小田嶋氏の域まではいっていない。
というよりも男と女の視点のちがいがあらわれているのかもしれないな。
ところで、ナンシー関自伝という文章で代々父は40歳で亡くなっているという話がでてくる。
そして彼女はくしくも40歳でこの世を去った。
この事実になにか符合を感じる人がいるかもしれない。

「審判」 ディック・フランシス&フェリックス・フランシス 早川書房 ★★★★
いまや親子で書いているフランシスだが、やはりその魅力は衰えていない。
今回は法廷弁護士にしてアマチュア騎手であるジェフリイ・メイスンが主人公だ。
そのなかでも興味深いのはイギリスにおける弁護士制度のことである。
弁護士にはバリスタ(法廷弁護士)とソリシタ(事務弁護士)の二種類が存在するのである。
制度上の上下関係はなく、異なるのは職務内容なのである。
そして法廷弁護士は当事者から直接依頼を受けることが原則としてできない。
この伏線を考えながら本書を読んでゆくと、いろいろとおもしろい点がみえてくる。
まだもう何作かはディック・フランシスに書いてもらいたいと願うのである。

1595鯉
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この記事に対するコメント
生物多様性
よくそう思います。
種類の少ない生物を意識して、道にいる一匹のアリに意識がいかないというのは、おかしいことだと思います。
多様性を守るのは良いことなのでしょうが、いまはその流れが極端に傾いている気がします。

養老孟司先生…鋭いですね。今度図書館に行った時に、探してみようかなと思います。
【2009/09/15 20:24】 URL | nanashi #- [ 編集]


nanashiさん、コメントありがとうございます。

ですが、問題はそう単純ではないですね。
ものごとは正誤がつけられないものが多いようです。
常に批判的に考える、批判に耐えられるものか疑ってみる。
そんな姿勢が忘れられているようです。

日本では民主党政権に変わりましたが、
さてこれからどうなるのか、世間の評価がどう変化するのか。
こころして見ておきたいものだと思います。

養老氏の著作、是非批判的に(笑)読んでみてください。
【2009/09/15 21:52】 URL | ムッシュ #- [ 編集]


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遠くに眺めるのも好きです。
楽園なんてないんですけどね。

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