ムッシュの読書紀行
人生は旅のようだと言いますが、旅が人生かも知れません。 ぼくは活字中毒気味でもあり、旅はまだまだ続くでしょう。
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しゃべりながら歩く男
おおきな声でしゃべりながらこちらへ歩いてくる男がいる。
いかにも楽しそうに身ぶりもまじえながら。
それでいながら、まわりにも注意の眼をむけている。
話の内容はいまひとつ聞きとれない。
ときおり甲高い笑い声でむせてもいるようだ。

近づいてきてわかったがひとりである。
ジャンパーのポケットに手をつっこんで、きゅっと腰のところでしぼっている。
かたわらを通りすぎる人々は無関心だ。
ちらっと見る人はいるが、だれもが足早に去ってゆく。

ひとりで男はだれとしゃべっているつもりなのか。
内なるおのれと語らっているのだろうか。
過ぎ去ったことを懐かしんで反芻しているのだろうか。

話すことばに意味などなにもないのだ。
黙っていることがつらいからしゃべっているのだ。
創造の相棒に人生を語っているのではないか、とふと思ったりする。

2143狛犬

独居房にいれられた囚人は、必ずひとり言をいうようになるとなにかで読んだ。
すべての感覚を遮断する実験をおこなうと、ヒトは幻覚、幻聴を体験するという。
無念無想というが、なにも思っていないということではないのだろう。
デカルトではないが、だれもいないといっても自分がいるではないか。
ある意味、ひとりになることはできないようにヒトは生まれついている。

ドップラー効果のように近づき遠のいてゆく男の声に、一瞬そう思った。
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島を旅するときが楽しいですね。
遠くに眺めるのも好きです。
楽園なんてないんですけどね。

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