ムッシュの読書紀行
人生は旅のようだと言いますが、旅が人生かも知れません。 ぼくは活字中毒気味でもあり、旅はまだまだ続くでしょう。
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生と死
奇しくも今日は八月六日、広島では六十五回目の原爆忌がおこなわれた。
夏の暑い盛りの日になにも知らない人びとの頭上で原爆は炸裂した。

この日の記憶が未来への楔となってほしいと思っている。
だから逆説的に、この日の出来事を消し去る行為は未来をもうばってしまう。
こんなときに、人生において避けられないことを考えてみるのもいい。

3992広島


生きるということは、いつかは死ぬということでもある。
だが、人々はそれを忘れて生きている。
忘れてというのが悪ければ、あえて考えまいとしてでもおなじである。
生と死は対になった概念である。
であるから、死がなければ生もない。
あるいは、生という概念がうまれることはなかった。

なにがいいたいかというと、死があるから長生きしたいと人は望むのである。
だが死なないとしたら、長生きの意味もなにもない。

論理的におかしいが、死にたいと切望するようになるのだろうか。
芥川の「侏儒の言葉」にならえば、そう望むことは「ないものねだり」に似ている。


どこのだれだったろうか、いい大人が死にたくないと泣き叫んでいた。
たしか、癌だかなんだかの病気に罹っていたことが判明したからだ。
人はだれでもいつかは死ぬのである。
こんなことは、実感は別として、こどもでも知っている。
彼はいままでなにを考えて生きてきたのだろうか。

だれもが自分だけは死なない、あるいは死ぬとしても近い将来ではないと信じている。
そう思うと、生きるとひとことにいうが、そう単純なものでもなさそうだ。
だが、人とは存外そういうものかもしれないとも考える。

人気者とは賢者のことではないが、世間はそうは思わない。
あるいは、思わせないというほうが近いか。
名声を得たからには、それなりの対価を払うべきである。
収入が多くなった分だけ窮屈な生き方をするのが当然である。
なんだか、ひがみっぽい考え方だが分からないでもない。

トータルおなじでないと納得できない、とでもいうのだろうか。
それがほんとうの平等ではないか、などとこじつけるかもしれない。
つまりお金持ちになったら聖人君主として生きる義務(?)が発生するというわけだ。
だが、聖人君主というのは実際に生きた人のことをいうのではない。
そういうものがあるのだろう、そうあってほしいという願望であると思う。

3961夏空

死が恐いというのは、考えてみるとおかしなことだ。
死はその人が生きてる限り、経験できない。
たまにいちど死んで蘇ったのだと主張する人はいるが、厳密には死んではいないのだ。
だって、生きているではないか。

でないと、死の定義を変更するしかない。
死んでいればそう主張することもできない。
だれも知らないことを怖がるのもなんだか変な話だ。
幽霊の正体見たり枯れ尾花、というのと相似していないか。

あるいは獏とした不安がそういう考えの元なのだろうか。
それにつけいる(?)宗教というのもあるだろう。
地獄と極楽、あるいは天国と地獄のどちらがいいか。
どちらでもいいけど、まあ極楽にしようか。
では仏を神を信じなさい。
これは仏でも神でもなくて、人参でもいいのではないか。
ただ、やや有難味にに欠けるきらいはある。

まてよ、死とはすばらしいことだったりするかもしれないではないか。
現にそう信じている人々もいるし、神の元への旅だと考えることもできる。
さあ、どちらをとるのか。
なにもとらず、なにも望まない。

だがここにこうして書き、考えている自己が消滅する。
それ以後の世界はどうなるのか。
認識する自分はいないのだから…。

宇宙は不可思議で満ちている、かのようだ。
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遠くに眺めるのも好きです。
楽園なんてないんですけどね。

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