ムッシュの読書紀行
人生は旅のようだと言いますが、旅が人生かも知れません。 ぼくは活字中毒気味でもあり、旅はまだまだ続くでしょう。
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エコと景気
現在いわれているエコとは、二酸化炭素の排出量が従来よりすくない製品を買いましょうということらしい。
いままでに比べてということは、すでになんらかのおなじ機能の製品をつかっていたことでもある。
単純に考えれば、いまある製品をつかわないで新たな製品をつくることはエコなのかどうかという疑問。
いくら省エネ製品といえどもその製品をつくることには多大な二酸化炭素を排出しているはずだ。
そこのところを伏せておいて、ハイブリッド車は環境にやさしい(意味不明だが)というのはどうか。
いつも環境にやさしくないのは人間が多いということだと失言して、叱られてはいるのであるが。
でも景気が悪いと困るでしょうというけど、困るぐらいは我慢してエコに生きればと思うのだ。
そもそも、エコでありつつ好景気とは矛盾するのではないか、それこそエゴだといいたくなるのである。

5692黄金虫

「「激安」のからくり」 金子哲雄 中公新書ラクレ ★★★
たとえば、ユニクロは地方発の会社で、山口でスタートしたということはよく知られている。
多くの安売り企業が地方からおこっているのはなぜかという疑問に筆者は答える。
『地価の安いところに店舗を構える。
ただし、道路が整備されていて、そこへは車でのアクセスはしやすい。
消費者は車という手段を使って、自ら交通費を払い、遠くから集まってくれる。
これが「激安戦争」に勝つための要因です。これが揃っていたのが、地方だったのです。』
つまり、いまや立地という観点もその中身をよくよく検討しなければ読み違えるということだ。
交通の便がよいとひとことにいうが、それは鉄道駅に近いということだけを意味していない。
不便だからというのは必ずしもマイナス要素とはないえない時代にはいっているのである。
というよりは、生活のスタイルの変化にともなってそれらは価値が増減するのである。
シャッター通りなどとよばれる地方の商店街は、なにかを見誤ったのかもしれない。

「いまなぜ青山二郎なのか」 白州正子 新潮社 ★★★★
青山二郎は骨董に造詣があり、小林秀雄との高級な友情はあまりにも有名である。
それもどちらかといえば、青山が小林を導いていたというような関係性であったらしい。
青山二郎はどんな生き方をしていたのかは次なる文章にあらわされている。
『本物の中にもほんとうの本物と贋の本物、――見かけだけのもの、との区別はあるからだ。
どこから見ても間違いなく立派な人間で通っていても、見る人が見ればおのずから違いはあるように。
銘柄にとらわれず、外観に惑わされず、本物の中の本物を発掘するのが青山二郎が志したことである。
「創造」といったのはそういう意味で、一旦悟得すれば万事に通ずる眼を持つことであったから、
命を賭けることも辞さなかったに違いない。』
彼の書いたものは多くはないが、その一端を引用すれば彼の考えもわかるというものだ。
『二兎を逐ふ者は一兎を得ずと中原は言ふ。一兎を逐ふは容易なり二兎を逐ふべきのみと答ふ。』
(蛇足ながら、中原とは中原中也のことである)
『解るとは、ドストエフスキイを読んでドストエフスキイになる事だ。
一度ドストエフスキイを読んだら、二度と元に戻らないだけの準備があるべきだ。
一度ドストエフスキイを読んだら、ドストエフスキイというものが自分の血液の中にとけるのである。』
なかなか鋭くものごとを考える人だったということがわかるのである。

「ゼフィルスの卵」 池田清彦 東京書籍 ★★★★
ゼフィルスとはシジミチョウを総称していうときにつかう名である。
どこか優雅に飛ぶさまを想像することもできるのではないか、と思ったりする。
といって、チョウやカミキリムシの話ばかり書いているのではないのである。
人間社会をも虫を見る目でながめれば、どんなふうに見えるのかとも思うのである。
地球上には多様な生物が生きているのであるが、人間はどうも多様性にはなじめないようだ。
『外からは一見仲良しに見えるグループの中でこそ、陰惨ないじめが横行し易い。
いじめられっ子は仲間を抜けるという選択を思いつくことすらできず、
自殺に追い込まれているように思えてならない。
無理に仲良しにならなくてもよいこと、人間関係以外にも楽しいことがあること、
を小さい時から身につけさせてやれば、いじめで自殺する子はずいぶん減るのではないかと私は思う。
これは、多元的な価値観を認めようとのごく当たり前の話だが、この国ではこれがそもそも難しい。』
いじめはしないように仲良くしましょうね、ではなんの問題解決にもならないということだ。
これは国際関係にもいえることであり、宗教問題にもつながっていくのであるが。
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