ムッシュの読書紀行
人生は旅のようだと言いますが、旅が人生かも知れません。 ぼくは活字中毒気味でもあり、旅はまだまだ続くでしょう。
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早春紀行(二十二)ミーティングってなんだ
 ミーティングってなんのためにするんだろう、とは誰もが思うことだ。
ユースホステルは、若者が自由に旅をするための安全で安価で快適な宿を提供する。
そんな理念ゆえに、ユースホステルでのミーティングは重要な意味をもっていた。
全国いたる所から集まった見知らぬ男女が、同じ屋根の下で過ごす一夜が、
青春のよき想いでとなるか、つまらぬものとなるかは何によるのだろうか。
偶然に支配された出会いの縁がどうなるかは、ミーティング次第といったこともあった。
ミーティングは、また引っ込み思案な若者のこころを開くためのものでもあった。
 夜のひとときが、こころあたたまるやすらかな時間であればいい。
だが見知らぬもの同士なかなか打ちとけて話すこともままならないのが現実だった。
 昼間のひとり旅はつらいものではない。行く先もさだめずに気ままにさまよい歩く。
見知らぬ町、見知らぬ風景、名も知らぬ人々の暮らしぶりにこころは躍る。
町角で見かけるあたりまえの光景が、驚きともなり不思議な感動をよぶ。
空をながれゆく白い雲さえもが青春の自由を象徴しているように思えて愉快だ。
歩いて歩いて、歩くにしたがって湧き起こるこころよいしあわせな気分ははてしもない。
ところが、道の端から徐々に明るさが失われてゆく。
明から暗へ、光はやがて消える。すべてのことは恒常的に持続しはしないのだ。
形は光の動きとともに変化する。
空間が夜の闇につつまれる頃ともなると、人恋しさは知らぬまにこころにたち現れる。
しかし、真面目な若者ほど人恋しさゆえに話しかける言葉が口からでないもの。
ゆえに、ミーティングの意味も意義も自ずと決まってくるというものだ。

 ぼくのミーティング感はシンプルなものだ。楽しく笑いあえればいい。
旅の孤独も人生の虚しさも、笑いが吹き飛ばす。
だから、ぼくは笑いあえることをめざした。
なにはともあれ、とにかく笑っていれば人の心にはやさしさが満ちてくる。
笑顔はかたくなな防御の姿勢をもときはなつ。
笑うから楽しい、楽しいから笑う、どちらでもいい。
おもしろいと思うことなら総動員してまともにミーティングにぶつかっていこう。
ぼくはそんなふうに真面目に考える。だけど決して、ぼくは教科書どおりにはやらない。
そんなふうにはやれない。自分が楽しくなければ、みんなも楽しくないと思う。
やり方がどうのの技術論に陥るのは嫌だ。それが、ぼくのぼくなる所以でもある。
人ってどんなときに可笑しさが湧きあがってくるのだろうか。
ぼくが可笑しいと思えることをやればいい。
自分が可笑しく思えないことなど、やる気はない。
ぼくがみるところでは、真面目な人は面白い。生真面目な人が最高に愉快なのだ。
 だから、面白いことを言おうと意識する人ほど面白くない。おどけるのは、こっけいだ。
笑わせてやろうと思いあがった意識は、すぐにみんなに知れ渡る。
そして、そっぽを向かれる。面白いだろう、と思っているのは本人だけだ。
そんな態度はいただけない。みんなが笑っているようでも底が知れている。
それも単なるお追従笑いだったりする。
笑顔の裏にははやくも飽き飽きした表情がうかんできている。
 ふつうにやればいいのだが、これがいちばん難しい。
どうしても反応が気になる。おまけに可愛い娘がいたりするとなおさら大変だ。
いいところを見せようと肩に力がはいる。りきむ分だけぎこちなくなる。
ぎこちなさは自分でも分るから、つい慌ててしまう。慌てるとろくなことはない。
言葉に詰まる。汗がでてくる。手順を忘れてしまう。こうなるともう戻ることはできない。
失った冷静さは簡単には取り戻せない。ここに至れば、もうお仕舞いである。
自分でも何を言ってるのか分らなくなってしまう。
 何事もそうなのだが、実践する段になると考えていることとは大違いなのである。
会場に一歩足を踏みいれるだけで、なにも言わないうちからもうどきどきする。
人前に出るということは、それだけで恥ずかしい。
考えるだけでも、汗がふきでてくる。
 ぼくも初めてのときは、あとでなにをしゃべったのかまったく憶えていなかった。
無事に終って、スタッフから結構やるねといわれても、どうもと答えるのが精いっぱい。
気がつけば、全身汗びっしょりだった。
体力がいるんだ、と思い知らされた。
昨年の夏、北海道は札幌の宮ヶ丘ユースホステルでの経験だった。

 ぞろぞろと、わいわいがやがやと、うねる波のように大海原へと人の移動が始まっていた。
Dさんの声がしている。なにやら喚声もあがっているようだ。
さて、どんな夜になるのだろうか。

0054御袖天満宮
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遠くに眺めるのも好きです。
楽園なんてないんですけどね。

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