ムッシュの読書紀行
人生は旅のようだと言いますが、旅が人生かも知れません。 ぼくは活字中毒気味でもあり、旅はまだまだ続くでしょう。
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震災CMのパラドクス
東日本大震災がおきて民放テレビのコマーシャルではよいことをしようCMが連日大量にながされている。
その主体だったACジャパンに視聴者から抗議が殺到しているという。
どのような抗議なのかは知らないが、そのCMを見ている側からは視聴者をバカにしているように感じる。
お年寄りに親切にしようとか、あいさつの言葉などかけることによって仲間の輪がひろがるだとか。
そんなことはいまさら言われなくてもだれもが分かっていることなのだ。
なのにそうしろ、そうしないお前らは莫迦だというふうにプレッシャーを感じる人々がいるのかな、と思う。
なにか正しすぎる提言(反論できない)は、やりたくてもできない(経済的に)者にはストレスになる。
多くのボランティアが求めているのは、そういうわかりきった道徳的なものではない。
実際に、被災者が困っている助けを必要としてることはなんなのかが知りたいのである。
震災募金活動をする高校生がいる一方、地道なボランティアで汗を流している高校生も多くいるのだろう。
いろんな方法があっていいし、いろんな方向から援助するほうが健全だと思う。
わたしは自分で募金先(国境なき医師団)を選定し、ネットからでもできる確実な募金をすることにした。
結論として、あのCMは援助とはなにか、助けあうことの意味はなにかを考えさせてくれたのではないか。

6020国境なき医師団

「日本人の正体」 養老孟司 テリー伊藤 宝島社新書 ★★★★
西欧の男女の社会的位置というのは、日本ではあてはまらないことも多いだろうなと思う。
ボーヴォワールがいった「人は女に生まれるのではない、女になるのだ」は生物学からすれば異端だ。
『男が弱いというのは、ある意味で当たり前のことなんですよ。
もともと、人間っていうのは、放っておけば、男はおとなしくなるし、女は活発になるんです。
だから昔の人は「男は男らしく」「女は女らしく」と言ったわけです。
そうしないと、「男はしとやか」で「女は強くたくましく」なっちゃうから。』(養老)
ヒトの本来型は女であって、男はまあできそこないというか、極論すればなくてもいい程度のもの。
『僕の先輩が名セリフを言ったんだよ。
「男は現象だが、女は実体だ」って。男と女の違いは、それに尽きる。』(養老)
なんだかわかりすぎるほどジーンとくる。だから男は悩むのである。
『僕の先生は「悩むのも能力のうち」って教えてくれましたから、僕はそう思っていたけれど、
オバサン道の教えは「悩まないのも能力のうち」っていうことだね。
どっちが強いかと言ったら、そりゃあ、オバサン道だよね。』(養老)
ということで、とりあえずヒトはもうすこし生き延びられるのではないかと考えたりするのだ。

「綾とりで天の川」 丸谷才一 文藝春秋 ★★★
いっときテレビ番組で「トリビアの泉」というのが人気があった。
トリビア、つまりなんの役にも立たないのだが雑学的な評価をする人も多い。
『博奕でイカサマをやる。それをインチキと言ひますね。
あのインチキという言葉を漢字でどう書くか、ご存知ですか。
わたしは片仮名表記にしか出会ったことがないので、漢字表記にはじめて遭遇して衝撃を受けました。
念のため『日本国語大辞典』を引いても書いてない。
「陰智機」と書くんです。』
これを知ったからといって、まあどういうこともないのである。
『上方いろは歌留多は「一寸先は闇」ださうですが、なるほどこれなら、おどしがきいてゐて、すごみがある。
中部いろは歌留多は「一を聞いて十を知る」。めでたくて堂々としてゐる。
江戸のは言ふまでもなく「犬も歩けば棒に当る」で、これは吉凶いづれかわからないけれど、
しかし昔から耳にタコができるほど聞いてゐるせいか、何となく貫禄充分な感じである。』
そうか、いろは歌留多って全国共通だとなんとなく思っていたけど、いろいろあるんだ。
で、それがどうしたと言われれば、もちろんどうということはないのである(笑)。

「日本人へ 国家と歴史篇」 塩野七生 ★★★
塩野さんは自分が女性だからということで議論をはじめることはない。
『しかし、歴史に名を残した女たちの多くはバカな女である。
その理由は、記録を残すのが男たちであったからではないかとさえ思っている。
男は、女としては魅力豊かでもオツムの中は浅薄な女を書いているほうが、
安心できるからではないだろうか。
キャリアウーマンを自認する女たちは覚えておいたほうがよい、これが人間性の現実なのである。』
ある種のフェミニストや、教条的に男を批難するだけの同性には厳しい眼をむけている。
批難することが職業になっている人間に、解決策を求めるの愚はやめたらどうかとさえいう。
『いいかげんに、女ならば女のことを心配するという習性から脱してはどうであろう。
女が女のことばかり考えているかぎりは女の独立は絶対に達成できないと思うし、
フェミニストを職業にしている同性を私は信用しない。
なぜなら、女の独立が達成しようものなら、何よりも先に彼女らが失業するからで、
シンポジウムあたりでこの種の女たちの発言を聴いていると、
彼女たちはほんとうに女の独立を望んでいるのだろうかと疑ってしまうのである。』
だからといって男が安心していいということにはならないので、ご留意いただきたい。
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遠くに眺めるのも好きです。
楽園なんてないんですけどね。

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